資格

アーク溶接の資格は役に立つか?    

2020年8月29日

アーク溶接をする人

みなさんこんにちは!今回はアーク溶接につい
てのお話をしたいと思います。ダイスケも仕事
上で溶接作業を行う事があるのですが、物作り
や設備の修理に役立つ便利な物ですね。これか
らアーク溶接の資格取得を考えてるけど、実際
にこの資格は役に立つの?と思う方もいると思
います。そこで今回は私が仕事場で行っている
溶接作業の話を例に、アーク溶接の資格を持っ
ている事で、役立つ事をご紹介したいと思いま
す!                   

アーク溶接の資格取得の難易度は低く取得は簡単!

まず初めに、これからアーク溶接の資格を取る
方もいると思うので、取得の方法を簡単に説明
したいと思います。            

申し込み先としては技術系の専門学校、教習所
、社団法人などが主催を行っている特別教育講
習を受講します。             

私の場合だと、社団法人主催の労働基準協会連
合会という所に申し込みました。ここではアー
ク溶接以外にも様々な講習も主催しており、ガ
ス溶接の技能講習もここで受講しました。  

講習の内容は、学科が11時間、実技が10時
間になります。日数は2日間でしたが、申し込
み先により3日間になる所もありますので、事
前に確認しておきましょう。        

学科は一般的な座学の形となり、テキストを用
いての講習となります。きちんと講師の話を聞
いて、寝てさえしなければ大丈夫でしょう。 

実技のほうは、実際に溶接機を使用して、1人
づつアーク溶接を行います。保持器(手溶接ト
ーチ)に溶接棒を付け、用意された鉄板に向け
て、バチバチとアークを行います。     

自分の中では、実技はもっと時間をかけて行う
のかなと思っていたのですが、10分もやって
いません。溶接ビードを何列か作る程度で終了
という形でした。             

実技に不安な方もいるかも知れませんが、心配
はないと思います。うまく出来ない人の場合に
は、先生が一緒に手を添えて溶接指導をやって
くれるので、大丈夫だと思います。     

実際に今までに会社の先輩や後輩達が落ちたと
いう話は聞いた事はないですし、普通に受講す
れば誰でも修了証の交付を受ける事はできるは
ずです。                 

私が行っているアーク溶接作業の一部を紹介!

ろ過器

これから私が実際に行っているアーク溶接作業
の一部をお話したいと思います。      

例えばここ最近行った作業内容で説明していく
と、上の写真と似たような物がうちの会社にも
あるのですが、この設備の補修を行いました。

この円筒形の物なんですが、私の工場ではろ過
器と呼んでおり、工場の製造ラインで使用する
水をきれいにする浄化装置になになります。 

先日、ろ過器本体の側面から穴が開いてしまい
、水が吹き出してしまったので溶接補修を行い
ました。                  

これが以外にも厄介で、腐食した穴を溶接で穴
埋めして終わりという訳にもいきません。  

職人でもこの水漏れを止めにいくのは難しいで
すね。何度かとなりで作業を見ていましたが、
なかなか水漏れが止まらなくて苦労していまし
た。                   

プラントメーカーに修理を依頼すると、費用がとても高い!

ろ過器から水漏れがするようになった頃は設置
したプラントメーカーに依頼して、職人に修理
を行ってもらっていましたが、けっこうな金額
を取られます。              

みなさんいくら位かかると思いますか?   
材料と材料の加工費、作業費用は仕方ないとし
ても、その他の諸経費、運搬費、現場監督費と
かいろいろと加わり、総費用は40万円くらい
になります。めちゃくちゃ高いです。    

この費用の中で気になるのは、現場監督費でし
ょうか。溶接をやった事がないような現場監督
が来る時があるのですが、いるだけでも1日あ
たり5万円は支払う形になります。     

そんな感じなので会社側としても、水漏れする
たびにそんな高額な費用は払えないので、自社
でなんとかしようかとなり、その役目が私に回
ってきました。              

何度か職人の横で作業は拝見していたので、こ
んな感じでやればいいんだなと理解はしていま
したし、何とかなるだろうという思いはありま
した。                  

とりあえず、やってみようか!という事で補修
作業を引き受けました。          

自分で溶接補修を行う!

溶接のお面

実際にどんな感じで補修作業を行ったか簡単に
説明したいと思います。          

水漏れした所を軽くグラインダーで削ってみる
と腐食した穴の部分が見えてきました。縦方向
に穴が続いているようであったので、この上か
ら縦溶接で穴埋めし、さらにその上から当て板
をして水漏れを止める事にしていきます。  

これは職人がやっていたやり方で、今回の状況
もこの方法がベストだと思ったので、私もまね
て行う事にしました。           

毎回ながら補修を行う時が緊張しますね。直せ
なかったらどうしようとか考えたりもします。
でも、そこはぜったいに直すぞ!と気持ちを入
れ替えて作業を行います。         

溶接が始まったら一気に仕上げていきます。ほ
んと集中力が大事になります。       

まずは腐食した穴を埋めるため、縦溶接でバチ
バチと行っていきます。見た感じではビードの
状態は良好で、とりあえず大丈夫であろうと思
いました。第一段階の処置は終わりです。  

次に鉄板の当て板を溶接箇所に当ててのパッチ
止めを行います。事前に当て板のほうは、20
0㍉×100㍉程度の物を用意し、溶接箇所の
盛り上がりを考慮して、当たる部分を削りまし
た。                   

そうする事で、当て板と本体側の隙間をなくし
ピッタリと密着させる事で溶接しやすいように
なっています。              

当て板のサイズがもっと大きい物になると、板
自体にアールを付けたりしますが、今回はその
ままいける感じであったので、アールを付けず
に行いました。              

とりあえず、当て板の取り付けも一通り終わっ
たので、試運転確認を行いました。     

何とか水漏れをストップした!

試運転を行いしばらくすると、あれ!水がジワ
ーとにじみ出てくるじゃないですか・・・  
ここからが苦労の連続になります。設備を一端
止めて、ろ過器内の水抜き・溶接・確認とこの
作業を何回も繰り返す羽目になります。   

職人に依頼した時もこんな時がありました。何
で止まらないんだろう?と職人も悩んでいまし
たが、最後にはどうしようもなく金属補修材の
パテを使ってごまかされた時もありましたね。

自分の場合はどうしてもパテは使いたくなかっ
たので、そのままやり続けました。     

作業も何だかんだで2時間くらいは続いたでし
ょうか。ここまでくるともう意地ですね。とこ
とんやり抜いて何とか水漏れは止める事ができ
ました。                 

苦労はしましたが、自分もやればできるんだな
と自信はつきました。次もいけるであろうと。

さいごに

今回の作業はプラントメーカーに補修依頼はせ
ず、自分で行ったので費用は数千円程度でしょ
うか。消耗品の溶接棒と鉄板くらいです。  

約40万円の補修費用がかからずに済み、会社
側も助かった形になりました。アーク溶接がで
きる事はとても大きな武器になります。   

その他の件でも蒸気配管の修理を行ったり、機
械設備の部品が折れたので修理を行ったりと、
いろいろと活用する場面が多くあります。  

例えば蒸気配管の修理では、ひどい場合だと製
造ラインを停止させるので、早く復旧させない
といけません。              

ここでもアーク溶接が活躍し、蒸気漏れを止め
る事でラインが再び稼働する事ができます。 

初心者の方は最初からこういう作業は無理だと
思いますが、とにかく補修作業の数をこなせば
いずれできるようになります。       

今回は、私が行った作業内容を紹介させていた
だきましたが、アーク溶接がとても役立つ事を
ご理解してもらえたと思います。      

まだ資格を持っていない方、興味を持った方は
アーク溶接の資格を取得してみてはどうでしょ
うか?ぜひオススメします!        

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