![テスターを使って電気設備を点検する人](https://kouzyouman.com/wp-content/uploads/2021/11/電気設備を点検している人_optimized.jpg)
ダイスケです!低圧電気特別教育をみなさんご
存じでしょうか? 電気工事士の資格の陰にか
くれて、あまり聞いたことがないように思いま
すが、充電回路が露出している開閉器の操作の
業務などを行う際には、特別教育を受講するよ
う「労働安全衛生法」で義務づけられています。
どんな内容なのか解説したいと思います。
低圧電気特別教育とは?
作業者が感電する恐れがある場合には、労働安
全衛生法第59条第3項に定められている、危
険又は有害な業務に就かせる時には「特別教育」
を事業者にすることが義務づけられています。
低圧関連の業務は以下の内容です。
低圧電気関連の業務 | |
1 | 低圧の充電電路の敷設若しくは修理の業務 |
2 | 配電盤室変電室等区画された場所に設置す る低圧の電路のうち充電部分が露出してい る開閉器の操作の業務 |
ここで思い違いしやすいのが、「電気工事士の
資格を取得をしていればいいんじゃないの?」
と、思ってしまうことです。
詳細を説明すると、経済産業省所轄の電気工事
士は電気工事士法第1条で、「電気工事の欠陥
による災害の発生の防止」 が目的であること
に対して、厚生労働省所轄の労働安全衛生法第
1条では「労働者の安全と健康の確保」が目的と
なっています。
それぞれの法の趣旨が全く異なっている形にな
っているんですね。
なので、第1種電気工事士や第2種電気工事と
の資格を持っているだけではダメで、この
「低圧電気特別教育」 を受講しなければならな
いことになっています。
講習先の主な団体は?
自分もしばらく前になりますが、各都道府県に
ある労働基準協会連合会に申込みをして、講習
を受講しました。
各民間企業でも講習会を開催していますが、参
考までに東京都の協会のホームページを紹介し
ます。
出典:公益法人法人東京労働基準協会連合会
参照:公益社団法人東京労働基準協会連合会:特別教育:低圧電気取扱業務に係る特別教育 講習会のご案内 (toukiren.or.jp)
受講資格
誰でも受講はできますが、18才以上の方が対
象となっている講習機関が多いようです。
受講料金
申込みの講習先により料金はさまざまですが、
受講料、テキスト代を含めて、10.000円
~20.000円(税込)となっています。
受講内容
講習のコースは2種類あり、学科での内容は同
一で、2日目に行う実技の内容が少し違う形に
なります。
どう違うのかと言うと、「充電回路の敷設や修
理の業務」が7時間を受けるに対して、「充電
部が露出している開閉器の操作のみ」の場合が
1時間となっています。
自分が会社で行う業務に応じて講習コースを選
択する形になります。
下の表は講習の内容です。
日程 | 講習科目・時間 |
1日目 学科 | ・低圧の電気に関する基礎知識 (1時間) ・低圧の電気設備に関する基礎 知識 (2時間) ・低圧用の安全の安全作業用具 に関する基礎知識(1時間) ・低圧の活線作業及び活線近接 作業の方法(2時間) ・関係法令(1時間) |
2日目 実技 | ・充電回路の敷設や修理の業務 (7時間) *充電回路が露出している開閉 器の操作のみの場合は(1時間) |
1日目の学科はひたすら講義を聴く内容で、低
圧の電気に関する基礎的な内容が中心です。
感電災害の半数以上が低圧の電気によるものが
多いということで、実際の現場であった話など
を交えて講義を進めていきます。
実際に事業所や工場であった話を聞けることは
、やはり貴重ですよね。「そんな危ないことが
あるのか?」と、身が引き締まる思いになりま
す。
自分が講習を受講した当時は、工場の電気設備
の業務にも少し携わろうとしていた頃であった
ので、素人の自分にはちょうどいい勉強になり
ました。
で、その時に使用したテキストがこちらになり
ます。
縦21㎝×横15㎝のサイズで、厚みが1㎝は
ない程度のもので、小さいです。
![](https://kouzyouman.com/wp-content/uploads/2021/11/低圧電気取扱いテキスト_optimized-rotated.jpeg)
テキストもだいぶ前のものなので、今はデザイ
ンも変わっているかもしれません。
そんな感じで、1日の講習は終了となります。
2日目の講習は実技で、講習会場の場所が変わ
りました。
1日目の講習会場から近い、どこの会社さんか
は忘れましたが、その電気室のフロアを借りて
講習を行いました。
このあたりの事情は開催する講習機関により変
わってくると思います。
最初から時前で用意できるところもあるでしょ
うし、今回のように、提携している会社さんの
電気設備を借りて行う講習機関もあると思いま
す。
実技の内容ですが、絶縁手袋をはめて1人づつ
開閉器の操作などを行ったり、テスターなど電
気工具の使い方などを教わりました。
あとは、実技の講習で良かったなと思ったこと
は、実際に短絡(ショート)がすると、どうい
う状況になるのかを見せてもらったことも良か
ったですね。
実際に、「バチッ!⚡」と、音と火花が出てい
る状態も見ることができ、「おお!こんな感じ
になるのか😲危ないな!」と、実際に見たこ
とがなかったので、素人の自分にはいい経験に
なりました。
そんな感じで実技講習が進んでいき、無事に講
習がすると、修了証がもらえます。
![](https://kouzyouman.com/wp-content/uploads/2021/11/低圧電気特別教育修了証_optimized-1-rotated.jpeg)
講習を受けるメリットは?
これから電気工事の業務に携わる人が必ず受講
しないといけない講習ということで、まずは手
始めに取得する資格だと言えます。
自分の場合も第2種電気工事士の資格を取得す
る前に、この特別教育を受講しました。
とりあえず、この資格は「電気工事に携わるに
は必ず必要な資格」だなと認識しておけばいい
かなと思います。
実際に講習を受けてみると、低電気の取扱いの
基礎が理解できますし、電気系資格のキャリア
ップのきっかけにもなるでしょうから、これか
ら業務に携わろうとする方には受講をオススメ
します!