資格 電気関係

【低圧電気特別教育とは?】開閉器などの操作を行う人は受講が必要!電気工事士の資格だけではダメ?

2021年11月19日

テスターを使って電気設備を点検する人

ダイスケです!低圧電気特別教育をみなさんご
存じでしょうか? 電気工事士の資格の陰にか
くれて、あまり聞いたことがないように思いま
すが、充電回路が露出している開閉器の操作の
業務などを行う際には、特別教育を受講するよ
う「労働安全衛生法」で義務づけられています。
どんな内容なのか解説したいと思います。  

低圧電気特別教育とは?

作業者が感電する恐れがある場合には、労働安
全衛生法第59条第3項に定められている、危
険又は有害な業務に就かせる時には「特別教育」
を事業者にすることが義務づけられています。 

低圧関連の業務は以下の内容です。     

    低圧電気関連の業務
低圧の充電電路の敷設若しくは修理の業務
配電盤室変電室等区画された場所に設置す
る低圧の電路のうち充電部分が露出してい
る開閉器の操作の業務

ここで思い違いしやすいのが、「電気工事士の
資格を取得をしていればいいんじゃないの?」
と、思ってしまうことです。        

詳細を説明すると、経済産業省所轄の電気工事
士は電気工事士法第1条で、「電気工事の欠陥
による災害の発生の防止」 が目的であること
に対して、厚生労働省所轄の労働安全衛生法第
1条では「労働者の安全と健康の確保」が目的と
なっています。              

それぞれの法の趣旨が全く異なっている形にな
っているんですね。            

なので、第1種電気工事士や第2種電気工事と
の資格を持っているだけではダメで、この  
「低圧電気特別教育」 を受講しなければならな
いことになっています。          

講習先の主な団体は?

自分もしばらく前になりますが、各都道府県に
ある労働基準協会連合会に申込みをして、講習
を受講しました。             

各民間企業でも講習会を開催していますが、参
考までに東京都の協会のホームページを紹介し
ます。                  

出典:公益法人法人東京労働基準協会連合会 
参照:公益社団法人東京労働基準協会連合会:特別教育:低圧電気取扱業務に係る特別教育 講習会のご案内 (toukiren.or.jp)

受講資格

誰でも受講はできますが、18才以上の方が対
象となっている講習機関が多いようです。  

受講料金

申込みの講習先により料金はさまざまですが、
受講料、テキスト代を含めて、10.000円 
~20.000円(税込)となっています。  

受講内容

講習のコースは2種類あり、学科での内容は同
一で、2日目に行う実技の内容が少し違う形に
なります。                

どう違うのかと言うと、「充電回路の敷設や修
理の業務」が7時間を受けるに対して、「充電
部が露出している開閉器の操作のみ」の場合が
1時間となっています。          

自分が会社で行う業務に応じて講習コースを選
択する形になります。           

下の表は講習の内容です。         

日程    講習科目・時間
1日目
学科
・低圧の電気に関する基礎知識
 (1時間)

・低圧の電気設備に関する基礎
 知識 (2時間)

・低圧用の安全の安全作業用具
 に関する基礎知識(1時間)

・低圧の活線作業及び活線近接
 作業の方法(2時間)

・関係法令(1時間)
2日目
実技
・充電回路の敷設や修理の業務
 (7時間)
*充電回路が露出している開閉
 器の操作のみの場合は(1時間)

1日目の学科はひたすら講義を聴く内容で、低
圧の電気に関する基礎的な内容が中心です。 

感電災害の半数以上が低圧の電気によるものが
多いということで、実際の現場であった話など
を交えて講義を進めていきます。      

実際に事業所や工場であった話を聞けることは
、やはり貴重ですよね。「そんな危ないことが
あるのか?」と、身が引き締まる思いになりま
す。                  

自分が講習を受講した当時は、工場の電気設備
の業務にも少し携わろうとしていた頃であった
ので、素人の自分にはちょうどいい勉強になり
ました。                 

で、その時に使用したテキストがこちらになり
ます。                  

縦21㎝×横15㎝のサイズで、厚みが1㎝は
ない程度のもので、小さいです。      

                               

テキストもだいぶ前のものなので、今はデザイ
ンも変わっているかもしれません。     

そんな感じで、1日の講習は終了となります。

2日目の講習は実技で、講習会場の場所が変わ
りました。                

1日目の講習会場から近い、どこの会社さんか
は忘れましたが、その電気室のフロアを借りて
講習を行いました。            

このあたりの事情は開催する講習機関により変
わってくると思います。          

最初から時前で用意できるところもあるでしょ
うし、今回のように、提携している会社さんの
電気設備を借りて行う講習機関もあると思いま
す。                   

実技の内容ですが、絶縁手袋をはめて1人づつ
開閉器の操作などを行ったり、テスターなど電
気工具の使い方などを教わりました。    

あとは、実技の講習で良かったなと思ったこと
は、実際に短絡(ショート)がすると、どうい
う状況になるのかを見せてもらったことも良か
ったですね。               

実際に、「バチッ!⚡」と、音と火花が出てい
る状態も見ることができ、「おお!こんな感じ
になるのか😲危ないな!」と、実際に見たこ
とがなかったので、素人の自分にはいい経験に
なりました。               

そんな感じで実技講習が進んでいき、無事に講
習がすると、修了証がもらえます。     

  

講習を受けるメリットは?

これから電気工事の業務に携わる人が必ず受講
しないといけない講習ということで、まずは手
始めに取得する資格だと言えます。     

自分の場合も第2種電気工事士の資格を取得す
る前に、この特別教育を受講しました。   

とりあえず、この資格は「電気工事に携わるに
は必ず必要な資格」だなと認識しておけばいい
かなと思います。             

実際に講習を受けてみると、低電気の取扱いの
基礎が理解できますし、電気系資格のキャリア
ップのきっかけにもなるでしょうから、これか
ら業務に携わろうとする方には受講をオススメ
します!                 

       

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