公害防止関係 資格

【公害防止管理者・水質】仕事内容はどんなことを行っているのか?をお話しします!

2021年5月25日

水滴と波紋

ダイスケです!公害防止管理者に選任されてい
る私ですが、主に排水処理設備での運転・管理
を任されています。そこで行っている仕事内容
はどんなことを行っているか?をお話ししたい
と思います。               

特定工場では公害防止管理者の選任が必要!

  

ダイスケの工場は製造業で、汚水等排出施設が
あるので、特定工場になります。      

工場で生産している製品は鉄鋼製品になるので
すが、最終仕上げの段階で酸性の薬品を使用し
て、製品を仕上げています。        

エッチング処理と言われる処理を行い、処理後
の酸性の排水は、排水処理設備側へ送水を行い
、排水基準に合わせた処理を行った後、工場外
へ放流しています。            

工場の公害防止管理者の選任区分としては水質
関係第2種に該当するんですが、自分が選任さ
れてからは早いもので、もう10年以上は業務
をやっていますかね。           

いちおう自分がメインで公害防止にあたり、も
う1人の代理者がいます。最低2人は公害防止
管理者の選任を義務付けられているので、そん
な形を取っています。           

排水処理の運転・管理は?

排水処理の運転・管理なんですが、部署内の作
業者でローテーションを組み、毎月交代で行っ
ています。                

自分が担当月から外れている時でも監視は行っ
ていますね。運転の助言をしたり、相談に乗っ
たりして、適正に処理をできるよう公害防止管
理者として指示を行っています。      

もっと規模の大きい工場になると、実際の排水
処理の運転は、下請けの会社が請け負い、管理
は親会社が行っているところがあるかもしれま
せん。                  

自分の工場はそこまでの規模ではないので、運
転・管理とも自社で行っています。     

排水の処理は?

生産ラインから排出される排水は一日あたり
約180トンから230トンくらいになりま
す。                  

1日くらいなら排水処理設備側でためておく
受入れ量はありますが、処理は常に行ってい
ます。                 

なんだかんだトラブルはたまにあるんで、万
が一に対応できるようにしています。   

排水の状態も日によっては変わったりもしま
す。酸性が少し強い・弱いなど、生産ライン
側での薬品の投入量などにより変化が出たり
するんですね。             

そうなった場合には排水処理設備のほうでも
調整を行い、適正に処理ができるようコント
ロールしてます。            

処理薬品の投入量や処理流量であったりです
ね。そういったことを行わないと、排水に含
まれる有害物質をきちんと除去できなかった
りします。               

この主な有害物質というのが、「ふっ素」と呼
ばれる物質になります。鉄鋼関係や半導体の
工場であれば、自分の工場と同じような処理
を行っているのではないでしょうか。   

薬品の石灰を使用し、中和処理を行い有害物
質の「ふっ素」を決められた基準まで低減させ
ています。               

公害防止管理者(水質)処理方法をきちんと理解していることが重要!

なんといっても水質での公害防止管理者は排
水処理施設等での処理方法をきちんと理解し
ていないといけません。         

特にトラブル等があり、通常処理ができない
状態になってしまった時に、元の状態に戻せ
るかどうか?解決する術を知っているかどう
かです。                

例えばトラブルの例をひとつあげると、排水
処理設備の一部で、沈殿池(ちんでんち)と
言われる槽があるのですが、そこから汚泥が
オーバーフローしてしまった時でしょうか。

中和処理で使用する石灰の過剰投入により発
生してしまうトラブルです。(年に数回ある
かないかです)             

こうなるとけっこうやっかいで、後工程に影
響が出てしまい、最悪は放流できない状態に
なったりもします。           

それを返送させて再処理を行っていく訳です
が、その再処理をどう行い、復旧できる状態
に持っていくか?            

そこで公害防止管理者の技術が問われます。

はっきり言うと、排水処理設備の運転は誰で
もできますが、一番大事なのは排水処理のプ
ロセスをきっちり理解しているかどうかなん
ですね。                

ここをしっかり理解していないと絶対に復旧
はできません。             

薬剤投入量・PH調整・流量調整、さまざま
ことを考慮し、もちろん有害物質は基準値以
下に抑え、放流できる状態までに戻します。

それで、生産ラインからはまったなしで排水
が来る訳ですから、時間との戦いもあります
。たいがいは夜中までの対応に追われます💧

そんな感じでなんとか復旧まで持っていく訳
ですが、排水処理もいつも平穏な処理ばかり
ではありません。            

設備のトラブル・管理のミスによってもそん
なことが起こる場合があるので、いつでも対
応できるようにしないといけないです。  

なので、これから公害防止管理者を担当して
いく方は、自社の排水処理のプロセスをしっ
かり理解した上で業務を行っていくことが望
ましいと思います。           

まだ良く理解していない方は先輩方に聞いた
り、自分なりに勉強して理解を深めておくよ
うにしましょう。            

自分が公害防止管理者になりたての頃は、自
社の設備についての勉強と合わせて、排水処
理についての辞書や参考書などを買い、よく
勉強はしていましたね。📝        

そのお陰で知識がつき、排水処理の運転・管
理にはだいぶ自信がつきました。     

特定工場での公害防止管理者の存在はとても重要!

青空の下で作業服を着た男性

少し大変な話をしましたが、特定工場におい
ての公害防止管理者の存在はとても重要だと
理解して頂けたと思います。       

公害防止管理者は工場の番人みたいな存在で
すね。変な排水を流したら、工場が操業停止
にもなりかねないので、きちんと排水の状態
を監視しています。           

最近では環境問題や、法令遵守が厳しくなっ
ているので、特定工場での公害防止管理者の
存在はとても重要と言えると思います。  

自分も引き続き工場の公害防止に当たってい
く訳ですが、また何かお役に立てる情報があ
ればご紹介していきたいと思います。   

では、また!              

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